注文住宅の失敗談 その①
「家は、三回建てないと満足できる家は建てられない。」
昔からこんな言葉がありますが、
そんな余裕のある人なんて、そうそういませんよね。
家づくりの失敗を回避するためには、
過去の失敗例を知っておくことが大事です。
私が今まで聞いたことのある、
または目にしたことのある失敗談を、
受け答え形式でまとめてみました。
〈注文住宅の失敗談1〉
住宅展示場を見て気に入り、契約をしたものの、
後で金額を提示されて驚きました。
住宅展示場のような家を注文しようとすると、
考えていた予算の2倍くらいの費用が必要でした。
結局予算内で家を建てることになったのですが、
完成したのは平凡な家。
契約時にイメージしていたものとは程遠い家になってしまいました。
〈事前の対策〉
住宅展示場は、大抵フルオプションで作られています。
ほとんどの方は、そこからマイナスの計画を立てなければいけません。
設置してある家具や絵画などの装飾品も原因です。
住宅展示場に置いてある家具やベッド、食器、花などを、
全てないものと考えて部屋を見渡してみてください。
意外と平凡な間取りになるハズです。
契約前に、より現実的なイメージをもつためには、
現場見学会で“実物”を見ておくことをおすすめします。
〈注文住宅の失敗談2〉
明るくて広々とした空間にあこがれがあり、
リビングを広々とした吹き抜けにしました。
日中は明るく、日差しがとても気持ちいいです。
出来上がりはイメージ通りで満足しています。
計算外だった点は、夜になると思っていた以上に寒く、
寒い時期は、暖房を常につけていないと過ごせない日が多いことです。
冬以外の季節でも暖房をつける日があります。
音がよく響くので二階のテレビの音なども気になります。
〈事前の対策〉
吹き抜けの空間をつくるならば家の気密性を高めて、
昼間の暖かい空気や暖房の熱を外に逃がさないことが重要です。
リビングなどの広い空間を吹き抜けにするならば、
断熱方法を工夫するか、『高気密住宅』を選択しましょう。
音に関しては、壁内部に防音を兼ねた断熱材を、
入れるなどの工夫で対策することができます。
一番確実なのは、吹き抜けの施工経験が豊富な工務店を選ぶことです。
吹き抜けで暖かい空間を確保するには、
断熱方法や暖房設備の効果的な配置、採光、空気の循環など、
様々な問題をクリアしなければならないため、
施工実績が少ない工務店は避けましょう。
〈注文住宅の失敗談3〉
土地探しの仲介手数料0円という工務店で、
土地の購入をしたのですが、実際は工務店が一度土地を買い取り、
利益を上乗せして請求をだしてきました。
自分で土地の相場を調べて驚いてしまいました。
〈事前の対策〉
仲介手数料0円という売り文句に乗せられて、
安心しきってしまったことが原因ですね。
住宅業界には、残念ながら詐欺まがいの会社もあります。
坪単価の表記詐欺などが代表的ですね。(安く見せて実際には高い。)
このような誠意のない会社は建てる家の質も低いので、
信頼できないと感じた時点で契約をやめておきましょう。
一社だけでなく、比較対象をもつことで、
このようなトラブルは回避することができます。
〈注文住宅の失敗談4〉
リビングを少しでも広くしたかったので、
玄関側のスペースを削って間取りを決めました。
でも、実際に住んでみると荷物の多いときは出入りが大変だし、
雨の日や友達を呼んだときも玄関が狭くて困っています。
〈事前の対策〉
リビングなどの居住空間を広くしようとして、
廊下や玄関、収納、トイレなどの
スペースを削ってしまう人が稀にいます。
基本的に、標準仕様が使い勝手の良いとされる広さになっているので、
そのスペースを削れば、窮屈に感じるのも無理はありません。
空間の広さについては、平面図では把握しづらいため、
担当者とイメージの共有をしながら、
実生活の利便性を考慮して間取りの調整を行いましょう。
〈注文住宅の失敗談5〉
つくり付けの収納を少なくして失敗しました。
プランを立てる時に、当時の荷物が入る分だけを作っていて、
これ以上物は増やさないだろうと思っていたのに、
今では収納の中もぎゅうぎゅうで困っています。
〈事前の対策〉
収納スペースの失敗例はよく耳にします。
日本人は、物をため込む習慣があるらしく、
収納は多すぎると思うくらいで丁度良いと言われています。
収納は、後で購入できるものでもあるため、
安易に考えてしまう方も多いようですが、
入居後には、部屋に家財を設置しているので、
部屋がどんどん狭くなってしまいます。
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