住宅会社選びの選択肢として
ハウスメーカーの相場は気になるところです。
ハウスメーカーと聞いてまず頭に浮かぶのは、
CMやチラシなどで目にする機会の多い、大手ハウスメーカーだと思います。
大手ハウスメーカーはその知名度の代わりに、
「相場が高い!」なんて言われるのを耳にします。
実際はどうなのでしょうか?
あわせて読みたい:【全国版】注文住宅の相場価格や費用-家を建てる費用は?
大手ハウスメーカー8社の相場比較
大手ハウスメーカー8社の平均坪単価をまとめてみました。
住宅産業新聞という業界新聞に掲載されていた調査結果です。
注文住宅全体の相場と比べてどのような違いがあるのでしょうか?
平均坪単価 | 平均棟単価 | 平均床面積(㎡) | 平均床面積(坪) | |
---|---|---|---|---|
三井ホーム | 85.0 | 3,480 | 135.3 | 40.9 |
へーベルハウス | 82.6 | 3,047 | 121.9 | 36.9 |
住友林業 | 82.4 | 3,340 | 134.0 | 40.5 |
積水ハウス | 79.0 | 3,344 | 139.9 | 42.3 |
セキスイハイム | 77.4 | 3,000 | 128.2 | 38.8 |
ダイワハウス | 75.4 | 3,010 | 132.8 | 40.2 |
パナソニックホームズ | 70.7 | 2,804 | 131.2 | 39.7 |
ミサワホーム | 69.3 | 2,621 | 125.0 | 37.8 |
平均 | 77.7 | 3,081 | 130.9 | 39.6 |
上の表から>>注文住宅全体の相場よりも高いことがわかります。
どうしてこのような差が生じるのでしょうか?
質の高い素材を使っているから?
腕の良い職人さんを抱えているから?
長期間のアフターサービスを保証しているから?
建材などの費用を考えてみても、
ハウスメーカーは大量生産によるコストカットによって、
地元の工務店より建築費用の原価は抑えられるので、
必然的に相場は低くなるはずです。
その答えとなるデータがあります。
ハウスメーカーの実質工事費用は60%!?
大手ハウスメーカーの費用内訳
下記の表は、大手ハウスメーカー8社が、
株主向けに公表している情報をもとに試算した総費用の内訳です。
総費用内訳 | パーセント(%) | 内訳費用(3081万円) |
---|---|---|
実質工事費用 | 57% | 1756万円 |
下請け会社へのマージン | 21% | 647万円 |
研究開発費 | 5% | 154万円 |
営業・人件費 | 5% | 154万円 |
モデルハウス | 3% | 92万円 |
広告宣伝費 | 2% | 62万円 |
その他運営経費 | 7% | 216万円 |
上記の表は、
8社の相場である3081万円で試算した場合ですが、
建物本来の金額よりかなり高くなっていることがわかります。
地元の工務店で同じグレードの家を建てるとすると、
工務店側の利益も含めて、
2300万円~2500万円で家を建てることができます。
工務店は、仲介業者や広告宣伝などの費用がかからないので、
低価格で家を提供することができます。
上記のデータを見てしまうと、
ハウスメーカーに対して抵抗感がでてしまうかもしれません。
しかし、ハウスメーカーが実質工事費用を抑えられる理由は、
大企業だからこそできる研究開発の結果であり、
科学的データに裏打ちされた最新技術、耐震・設備性能、品質を考えれば、
価値に対する正当な価格設定であると考えられ、
価格的に損をしてしまうという訳ではありません。
実際に、工務店や設計事務所などの
一般的な工法・住宅設備を用いた建築では、
設備性能や耐震保証などの面で、
同様の結果をだすことが難しいという現状があります。
この点がハウスメーカーの強みのひとつです。
ハウスメーカーでは安く家を建てられないの?
もちろん、安さを売りにしているメーカーもたくさんあります。
「中堅」「地域型」と呼ばれるハウスメーカーです。
広告宣伝費や営業費用を抑え、シンプルな設計などによるコスト削減。
企業力を生かした大量受注で建材を安く仕入れる等の工夫により、
低価格での家づくりを実現しています。
また、大手を含む多くのハウスメーカーが幅広い顧客に対応するため、
低価格プランを提案・対応するようになりました。
予算に合わせて、通常の価格帯よりも安く
プランニングをしてもらうことが可能な場合もあります。
次ページでは、代表的なハウスメーカーの特徴や坪単価をまとめています。
まずはいろいろなハウスメーカー、工務店から情報収集をして、
心から満足できる素敵な住宅会社を見つけましょう!