自分にはいくら貸してもらえるの?
住宅ローンを検討するにあたって、まず最初に気になるのは、
「自分はいくらの借入れができるのか」だと思います。
住宅ローンについて調べてみると、
安全な借入れ金額の基準は、「年収の5倍まで」
という情報をよく目にしますが、
この基準は果たして本当なのでしょうか?
金融機関や個人によって借入れできる金額は違ってきますし、
借りられた場合でも、安全に返済できる金額なのかはわかりません。
あいまいな基準で予算計画を立てるのは危険です。
具体的な借入可能額は、各金融機関のウェブサイトにある、
住宅ローンシュミレーターを利用すれば知ることができます。
現在の年収や頭金を基準に、
毎月の返済額、返済期間、金利条件などを入力し、
あなたの借入可能額を算出することができます。
ここで注意したいのは、シュミレーターで算出される借入可能額は、
あくまでも金融機関が年収に対して、
貸してもよいと判断する上限金額ということです。
あなたの家計、ライフスタイルに合わせたベストの金額とは言えません。
住宅ローンで失敗してしまう人は、
「銀行が貸してくれるんだから大丈夫。
ちゃんと返済できるんだろう」
と、返済能力以上の金額でローンを組んでしまう人です。
安全に返済できる金額はどれくらい?
安全な借入額は、年収から算出するのではなく、
毎月の返済額から求めることが現実的です。
年収が同じでも、毎月返済できる金額は、個人によって異なります。
今の家計を見つめて、「毎月どの程度なら返済していけるのか」を
検討していきましょう!
まずは、今の家計の収支がどれくらいなのかを書き出していきます。
今の月収 月〇〇万円
・家賃...
・駐車場代...
・光熱費...
・生活費...
・交通費...
・各種保険料...
・将来への積立て...
・教育費...
・ゆとりのあるお金...
・etc...
おおよそではなく、できるだけ詳細に書き出しましょう。
35年でローンを組んだとすると、月に1000円違うだけで、
42万円もの金額差になります。
その金額を踏まえて、住宅取得後の家計の変化を想定していきます。
住宅取得後の家計では、毎月の返済額の他に、
固定資産税、都市計画税、修繕費の積立...
などが必要になってきます。
修繕費の積立というのは、注文住宅の場合、
10年に一度メンテナンスが必要といわれており、
メンテナンス費用の相場は、100~150万円と言われています。
毎月1万円程度は確保しておく必要があるでしょう。
固定資産税と都市計画税は各自治体によって異なるので、
役所や住宅会社に毎年の税額を確認し、
毎月の貯蓄金額を割り出します。
ここで余った費用から、毎月の返済額を決定します。
注意しておきたいポイントは、
余ったお金のすべてを住宅ローンの返済に使わないこと!
毎月の収入の5%以上はゆとりのあるお金として
手元に残しておきましょう。
私の年収(約480万円)でシュミレーションした結果、
借入可能額の上限は43,320,000円でした。
これに対し、月々の安全な返済可能額から算出すると、
25,990,000円となり、17,330,000円もの金額差になりました。
(フラット35で算出)
月々の返済額にすると55,000円違います。
私の家庭では、家計に余裕がなくなってしまうので、
ゆとりのある生活をしたいのなら、
妻にも働いてもらわならないといけないですね。
このように住宅ローンの借入額は、
年収から借入可能額を計算 → 毎月の返済額を決める
ではなく、
毎月の安全に返済額できる金額 → 借りる金額
というように計算していきましょう。
「自分はいくら貸してもらえるの?」と考えていた人は、
「自分はいくら借りたらいいの?」に、考え方を変える必要があります。
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