マイホームを建てたいと考えた場合、まずは、折込チラシや住宅情報誌、WEBサイトなどで情報を探すことでしょう。注文住宅を建てる場合も建売住宅を探しているとしても、立地や価格、仕様、建設業者など、さまざまな情報収集が必要になります。
そして、多くの情報を集め、気になる物件・土地が見つかった後は次のステップへ進みます。次のステップとは、不動産会社へ相談に行くことです。
しかし、「不動産会社へ相談に行くと営業されそうで抵抗がある」「契約しないと気まずい雰囲気になりそうだから。。」など考えてしまい、行くことを控えて話が進まない人も少なくないでしょう。
高い買い物でもあるため、なかなか腰が重いかもしれませんが、不動産会社へ相談に行くことはとても大切です。チラシやWEBサイトに載っていない情報を知ることもできますし、希望に近い条件の土地・建物を探したり、プランを提案してくれます。より具体的な資金計画も立てることができるなど、家づくりをするうえで避けては通れない工程です。
情報収集の後は、不動産会社へ相談することをスケジュール立てしましょう。
まずは業者選び
これから何十年と家族が暮らしていく家づくりをするわけですから、どんな不動産会社に依頼をするかは非常に大事なことです。不動産会社は家づくりのパートナーであり、どんなパートナーと出会えるかで、家づくりの満足度も変わってきます。自分たちに合った業者選びをするためにも、どのような業者があるのか把握をしておきましょう。
ハウスメーカー
◯◯ホームや◯◯ハウスなど、たくさんのハウスメーカーがあります。全国展開しているハウスメーカーも多く、建売住宅や注文住宅を提供しています。各ハウスメーカーで採用している工法や設備も異なります。
規格化されているため品質が安定していて、最新の工法や設備を取り入れた家づくりができます。また、引き渡し後の保証・アフターサービスも充実しているのがハウスメーカーのメリットです。ただし、全国に展示場がありTVCMなどの広告宣伝費もかかるため、価格が割高になるデメリットがあります。
工務店
地域で営業をする工務店は、価格が割安で融通が効くのがメリットです。小さいことでも相談がしやすく、工事現場でもコミュニケーションが取りやすいことが多いです。
ただし、昔ながらの工法を採用していて、最新の工法や設備は取り入れられていないケースがあります。また、規格化が進んでいないため、職人の腕によって品質に差が出やすいのがデメリットです。
設計事務所
設計事務所に家づくりを依頼するメリットは、設計力があることです。条件の悪い敷地でも満足度の高い家づくりができます。設計の自由度が高いため、間取りや仕様など、家族の要望を反映させたマイホームに仕上げることが可能です。
ただし、設計料が高めですし、設備や材料にこだわりすぎるとコストがかかるため、建築費用は割高です。また、ハウスメーカーのように住宅展示場がないため、完成後のイメージがしづらいというデメリットもあります。
このように、ハウスメーカー・工務店・設計事務所それぞれで特徴が異なります。そのため、しっかりと家族で話し合い、自分たちに適した業者のタイプを選定し、より具体的な業者選びを進めていく必要があります。
満足度の高いマイホームにするには、良きパートナーを見つけることが非常に重要です。
住宅展示場を見に行く
業者選びをする際は、住宅展示場に行くのも有効です。住宅展示場では、多くの業者がモデルハウスを建てているため、効率よく見学ができます。WEBサイトやパンフレットではわからない特徴を知ることができ、他社との比較もしやすくなります。住宅展示場に出展していない業者もたくさんありますが、多くの家の間取りや仕様を見ることで、材質や設備、広さなどがイメージしやすくなって知識も増えるので、出展していない業者についても評価がしやすくなります。
住宅展示場は無料で参加ができますし、営業担当者にいろいろな質問もできるのでおすすめです。
不動産会社に行ったらアンケートは記入する
不動産会社や住宅展示場の見学に行くと、ほぼ確実にアンケートの記入を勧められます。「アンケートなんて面倒だし、営業されるから記入しない」という人も多いと思いますが、記入することで多くの情報を得ることが可能です。
アンケートを記入しない場合は、営業担当者に冷やかし客と思われて、真剣に相手にされない可能性があります。営業担当者もたくさんの顧客を抱えているため、買う気がない客に時間をかけないのは当然です。そのため、見込みが薄いと考えられる客に有益な情報を提供することはほとんどありません。
アンケートを書くことで自分の希望の家づくりを理解してもらいやすいですし、見込み客として扱ってくれるため、有益な情報も得ることが可能です。相手が真剣に対応してくれる様子も見ることで、業者選びもしやすくなります。
アンケートには、
- 名前
- 住所
- 連絡先
- 希望の間取りや広さ
- 立地(最寄り駅、駅からの距離)
- 学校区
- 予算
など、他にも多くの項目があったりします。アンケートを記入する中で、「こういった条件についても考えないといけないな」と気付けることもあります。
アンケートを記入することで、より希望に近い情報を得られることを考慮したうえで、アンケートを記入するかどうか決めてください。
ただし、業者によってはアンケート記入したことで、しつこい営業があるのも事実です。
営業マンは敵ではない
営業マンはその業者の窓口であり、物件や資金のことなど何でも相談することができます。「相手は営業マンだから、全部営業トークで上手く話しているだけではないのか」と心配になる人も多いと思いますが、そんなことはありません。確かに、一部の業者ではノルマがきついのか、半ば強引に売りつけたり、自分の意見を押し付けてくる営業マンもいます。
しかし、一部のそういった業者を除けば、あとは親切な営業マンが多いです。そのため、営業マンを味方につければ、非常に有益な情報を提供してくれます。
なかには、自社の物件だからといって良いことばかりを言わず、悪い部分は悪いと説明をしてくれます。親身に相談に乗ってくれる営業マンはたくさんいるため、最初から壁をつくらずに悩みや疑問を相談してみましょう。家を建てた後でも長年付き合いが続く建主と営業マンは決して少なくありません。
多くの営業マンは「建主がこれから長年住んでいく家づくりをサポートしたい」「この営業マンに頼んで良かったと思われる対応をしたい」「家づくりの不安を取り除き安心してマイホームを持ってもらえるように手助けしたい」などの想いを持って担当してくれます。
どんな営業マンが良い営業マン?
営業マンにもいろいろなタイプがいますが、どのような営業マンに出会えれば満足度の高い家づくりができるのでしょうか。人それぞれ価値観が異なるため、「絶対に◯◯のような営業マンが良い」という決まりはありません。
ただし、実際に家づくりをした人たちの声を聞くと、「不安や疑問を一つひとつ解消してくれる営業マンが良い」という意見が多いです。
多くの人にとってマイホームを持つことは初めての経験であり、価格も高額なうえ大切な家族が何十年と暮らしていくものです。そのため、多くの疑問や不安が出てきます。これらの疑問や不安をそのままにしておくと、安心して家づくりを進めていくことはできません。
土地探しや家の設計・仕様、デザインや設備、予算や住宅ローン、施工会社や金融機関の選び方、諸費用や入居後にかかる税金、メンテナンスの仕方など、非常に多くの点について丁寧に説明をしてくれ、問題を解消してくれる営業マンであれば、安心してマイホームづくりを進めていくことができるでしょう。
大工の体験談
お客様によく言われることの一つに、「不動産関係の方がこんなに信用できる人間とは思わなかった」という意見があります。残念ながら不動産会社の営業の人の中には、まだまだ強引なセールスなどを行い、お客様がよく理解しないうちに無理やり物件を売ろうとする人間がいることも事実です。
しかしそれ以上に誠心誠意をもってお客様の利益を考えて取り組んでいる営業マンも、たくさんいます。もちろんサラリーマンである以上、自分が所属している会社のために動くのは当然の事です。しかし、自分の収入と同じぐらい、お客様に感謝されることが原動力になっていることもあります。
営業マンを敵視するのではなく、自分の人生をより豊かなものにしてくれるパートナーとして考え、営業マンとして味方につけるようにしてください。営業マンもお客様に頼られることは決して悪い気持ちにはなりませんし、感謝の声を頂くのは何よりも仕事へのモチベーションにつながっていきます。
それはもちろん営業の人間だけではない、我々大工にとっても同様です。分からないことはどんどん聞いてほしいですし、こういう提案はできないかというご相談も大歓迎です。お客様の気持ちに寄り添って、よりよい家づくりを実現していきたいと考えています。