この記事ではハウスメーカー44社の保証期間・アフターサービスを一覧表を用いながら、比較します。あわせて、大手ハウスメーカー(積水ハウス、一条工務店、ヘーベルハウス〈旭化成ホームズ〉、住友林業、ダイワハウス、セキスイハイム、ミサワホーム、パナソニック ホームズ)の保証期間・アフターサービスについて、詳しく解説します。大手のハウスメーカーをはじめ、様々な住宅メーカーを比較しているので、注文住宅を検討している方はぜひ参考にしてください。
前提と注意
- 各社の保証・アフター内容は商品(工法)や契約時期、地域、キャンペーン、約款改定で異なることがあります。以下は一般的・代表的な傾向と公開情報に基づく比較観点です。契約前には必ず最新の保証書とアフターサービス基準書の全文をご確認ください。
- 自然災害は原則として保証の対象外で、火災保険・地震保険での対応が前提です。
ハウスメーカー44社の保証期間・アフターサービスを一覧表で比較!
| 社名・ブランド名 | 保証期間・アフターサービス | 
|---|---|
| アイ工務店 | ・初期20年保証 ・住宅設備機器保証 ・地盤保証 | 
| アイダ設計 | 35年保証 | 
| アイフルホーム | ・初期保証20年(構造・防水・防蟻) ・地盤保証 ・地震保証 ・住宅設備保証 | 
| アエラホーム | ・建物初期保証20年 ・住宅設備保証10年 | 
| アキュラホーム | ・初期保証20年 ・AQ 地震建替保証 | 
| イシンホーム | 初期保証20年 | 
| 一条工務店 | ・30年保証 ・住まいのサポートアプリ「i-サポ」 | 
| インデュアホーム | 10年保証 | 
| エスバイエル | 初期保証20年 | 
| オープンハウス | 10年保証 | 
| 木下工務店 | 50年保証システム | 
| クレバリーホーム | ・建物20年一括保証 ・防蟻20年一括保証 ・設備15年保証 | 
| サンヨーホームズ | ・初期保証30年 ・30年目まで無料で点検 ・家歴管理システム | 
| GLホーム | ・最長30年保証 ・住宅設備保証 | 
| 秀光ビルド | ・標準10年保証 ・地盤保証標準20年 ・しろあり保証標準10年 | 
| 住宅情報館 | ・構造躯体、防水の初期保証10年 ・白蟻の初期保証5年 | 
| スウェーデンハウス | ・初期10年保証 ・業界初の50年間無料定期検診システム | 
| 住友不動産 | 最長60年保証 | 
| 住友林業 | ・初期保証30年 ・住宅設備保証10年 | 
| セキスイハイム | ・最長30年間の長期保証 ・60年間続く5年ごとの無償定期診断 | 
| 積水ハウス | 初期30年保証 | 
| セルコホーム | 初期10年保証 | 
| 大成建設ハウジング | 60年安心サポートプログラム | 
| ダイワハウス | ・初期30年保証 ・住宅設備10年保証 ・1ヶ月目から30年目までの無料点検 | 
| タマホーム | ・初期10年保証 ・シロアリ10年補償 | 
| 土屋ホーム | ・初期10年保証 ・住宅設備保証 ・家の履歴をすべて管理 | 
| トヨタホーム | ・初期40年保証 ・長期60年保証 | 
| 日本ハウスHD | ・感謝訪問(ホームドクターシステム) ・60年保証プログラム | 
| パナソニックホームズ | ・初期35年保証 ・地震保証 ・60年長期メンテナンスサポート ・パナソニックホームズ クラブ | 
| 桧家住宅 | ・最長60年長期保証 ・ヒノキヤオーナーズApp | 
| フィアスホーム | ・初期20年保証 ・地盤、地震、設備保証 | 
| 富士住建 | ・初期10年保証 ・2年間の無料定期点検 | 
| ヘーベルハウス | ・60年無料点検システム ・初期保証30年 ・住宅設備保証10年 | 
| ポラスグループ | ・最長60年の長期保証 ・無償定期点検 | 
| ミサワホーム | ・初期35年保証 ・ミサワオーナーズクラブ | 
| 三井ホーム | 最長60年保証 | 
| 三菱地所ホーム | ・長期50年保証 ・全館空調「エアロテック」の保証&点検 | 
| 無印良品の家 | 10年保証 | 
| ヤマダホームズ | ・初期20年保証 ・最長60年保証 ・住宅設備10年保証 | 
| ヤマト住建 | ・初期20年保証 ・最長60年保証 ・住宅設備10年保証 | 
| ユニバーサルホーム | 初期10年保証 | 
| レスコハウス | ・構造躯体初期60年保証 ・不同沈下初期30年保証 ・防水初期15年保証 ・住宅設備初期10年保証 | 
| ロイヤルハウス | ・初期10年保証 ・白アリ10年保証 | 
| ロビンスジャパン | 初期10年保証 | 
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積水ハウス
構造・防水の基幹保証は長期志向で、点検プログラムが継続的に組まれているのが特徴です。10年目以降も指定点検と必要メンテナンスの実施を条件に延長される仕組みで、窓口は24時間受付の体制が整っています。施工・引渡し後のカルテ管理が細かく、担当が変わっても履歴を引き継ぎやすい反面、外装メンテは指定仕様の縛りが比較的強めです。売却時の保証継承手続きも整備されているため、中古流通時の訴求材料にしやすい側面があります。
一条工務店
高断熱・高気密の性能で知られますが、保証は構造・防水の要部をしっかり押さえつつ、設備は自社採用機器の割合が高いぶん取り回しが分かりやすいのが長所です。定期点検の回数は標準的ながら、延長の要件として指定メンテナンスが求められる点は他社と同様。太陽光・蓄電池などの高額設備を組み合わせるケースが多いため、設備延長保証の上限金額や消耗品扱いの線引きを事前に精査しておくと安心です。
ヘーベルハウス(旭化成ホームズ)
鉄骨系の長期躯体保証を強く訴求し、60年クラスのロングライフ戦略を掲げています。実態としては10年ごとに点検・メンテを重ねて延長していく分割型で、外壁のALCやシーリングの計画修繕が延長条件に組み込まれます。都市部のサービス網と駆けつけ対応の評価が安定しており、一次対応のスピード感は強み。ただし、指定メンテ費用は相場より高めになりやすく、長期総額での比較が必須です。
住友林業
木質系でありながら、構造・防水の保証設計は堅実で、第三者検査や詳細な点検報告を重視する文化があります。延長保証の条件は「所定点検+必要メンテ」の王道型で、外装材の選択肢が広いため、採用仕様によって将来のメンテ周期とコストが大きく変わる点に注意。駆けつけ窓口は24時間体制が整い、書面・データの保全がきちんとしている印象です。中古売買時の保証承継は手続き次第で可能なケースが多く、履歴の充実度が資産価値に寄与します。
ダイワハウス
鉄骨・木造の両商品を持ち、保証の枠組みは商品ごとに違いが出ます。総じて、基幹部分は長期の延長が視野に入る一方、更新要件としての有償点検・メンテが明確に定義されています。全国の施工・サービス網が強く、地方でも対応の均一性が比較的高いのが実務上のメリット。設備保証の取り回しは標準的で、延長プランの上限金額や対象機器を契約前に個別確認しておくとミスマッチを避けられます。
セキスイハイム
ユニット工法の品質安定を背景に、長期点検・メンテ計画をパッケージで提示する傾向があります。構造・防水の延長は定期点検と必要メンテの実施が前提で、外装パネルや屋根の仕様によって更新費用のレンジが変動します。IoTを使った見守りやアプリでの履歴管理に力を入れており、入居後のコミュニケーションが取りやすいのが利点。保証の承継は手続きの有無・期限が明確なので、中古売却も視野に入れる人は早めに確認を。
ミサワホーム
構造の長期保証は中堅〜長期のバランス型。大収納空間やモジュール設計など独自仕様が多いため、雨仕舞い・シーリングなどの点検基準と延長条件を仕様ごとに細かく押さえることがポイントです。アフターは24時間受付を標準化し、一次対応の連絡・訪問のリードタイムはおおむね良好。延長保証に紐づく必須メンテの内容は明確に提示されますが、指定工事の相見積りの可否は事前に書面で取り決めると安心です。
パナソニック ホームズ
鉄骨系で、外装材・設備にグループ製品を組み合わせやすい強みがあります。保証は構造・防水で長期化を狙いつつ、設備延長保証のパッケージも選びやすい。一方で、外部メーカー機器の延長条件や上限金額はプランにより差が出るため、導入機器の型番ベースで保証内容を突き合わせるのがコツ。アプリ・ポータルでの履歴管理やリコール・メンテのお知らせが届く運用が整備されているのも特徴です。
比較の焦点と「年数の罠」
“最長◯年”という表現は、全ての部位が同じ年数で無償保証されることを意味しません。実際には構造躯体と雨水浸入防止部が長く、それ以外(内装・建具・設備)は短期で、有償の延長プランを組み合わせる設計が一般的です。たとえばヘーベルハウスはロングライフ戦略が明確ですが、延長には10年ごとの所定メンテが不可欠。一条工務店は高額設備の構成比が高く、設備保証の枠組みを手厚くする必要が生じやすい。積水ハウスや住友林業は点検・履歴の透明性が高く、中古売却時の保証継承が現実的に活用しやすい傾向にあります。ダイワハウスやセキスイハイム、パナソニック ホームズは全国網の強さがあり、地方でのアフターの均一性という観点で優位性が出るケースが多いです。
延長条件とメンテ費の実務
延長保証の鍵は「所定点検の実施」と「必要メンテの実施」をメーカー指定仕様で行うことにあります。ここで重要なのは、誰が「必要」を判断するか、足場代やシーリング再打設、屋根トップコート、バルコニードレンの補修費といった付帯費用が見積りにどう反映されるかです。例えば10年目の外装メンテで足場の要否が出ると、それだけで数十万円単位の差がつきます。指定工法・指定部材の縛りがある場合、他社相見積りを取りにくく、結果としてメンテ単価は高止まりになりがちです。契約前に、10年・20年・30年時点の想定メンテ項目と概算費用レンジをメーカー側に書面で提示してもらい、保証書の延長条項と突き合わせるのが現実解です。
不具合時の初動とSLA
どのメーカーも24時間の一次受付は整えつつありますが、実際の「駆けつけ時間(SLA)」や一次対応の質には差が出ます。都市部ではヘーベルハウスや積水ハウスの初動が速いという声が多く、地方ではダイワハウスやセキスイハイムのネットワークが効きやすい。一次対応の現場判断で「保証内か有償か」の線引きがなされるため、判断プロセスと説明の透明性は重要です。写真・動画を事前に送付できるアプリやチャットの整備は、無駄な再訪を減らし修理完了までの時間を短縮します。
保証の継承と資産価値
中古売却や賃貸転用を視野に入れるなら、保証の譲渡可否は見逃せません。譲渡には期限や手数料が設定されていることが多く、点検報告書やメンテ記録が欠落すると承継不可になるリスクがあります。履歴の整備が良いメーカーほど、査定時の安心材料として評価されやすいのは確かです。積水ハウス、住友林業、セキスイハイム、パナソニック ホームズなどは、顧客カルテと電子交付の整備が進んでいる印象です。
ケース別の向き・不向き(実例イメージ)
- ロングライフ・都心重視:ヘーベルハウス。初期費+メンテ費は高めだが、駆けつけスピードと耐久志向を評価する層に合致。
- 設備一体の快適性重視:一条工務店。太陽光・蓄電池・全館空調などの設備保証と上限金額の設計が肝。延長プランの読み込み推奨。
- 履歴と継承の安心重視:積水ハウス、住友林業。書面・データ整備と中古時の訴求のしやすさが強み。
- 地方での均一運用重視:ダイワハウス、セキスイハイム。全国網の安定感が相談・手配の速さにつながりやすい。
- グループ製品連携重視:パナソニック ホームズ。外装・設備の一体運用で、メンテ・保証の窓口を一本化しやすい。
契約前に確認すべき具体項目(リストを最小限に絞って)
- 最新版の保証書とアフターサービス基準書。延長条項、免責、更新手続き、譲渡手続きを線引きまで含めて確認。
- 10・20・30年時点のメンテ計画と概算費(足場、シーリング、屋根、防水、白蟻)。指定工法・部材の縛りと相見積り可否。
- 24時間受付のSLA(到着目標時間)と、一次対応の有償・無償判定プロセス。写真・動画共有の運用。
- 保証継承の条件(期限、手数料、必要書類)。中古売却時の訴求資料の整備方法。
まとめ
ハウスメーカーの保証は「年数の長さ」で単純比較できません。同じ“最長60年”でも、延長の前提条件、指定メンテの内容、足場などの付帯費用、判断プロセスの透明性が違えば、住んでからのコストと安心感は大きく変わります。積水ハウスや住友林業は履歴と継承の運用が堅実で、ヘーベルハウスは都市部での初動に強み。一条工務店は設備保証の設計を丁寧に詰めるほど満足度が上がります。ダイワハウス、セキスイハイム、パナソニック ホームズは広域での対応均一性が魅力です。候補が絞れたら、各社の保証書とメンテ計画の実数値を並べ、10年・20年・30年のライフサイクルコストで比較してください。それが「数字に強い保証比較」の最短ルートです。
 
  
  
  
  



