二世帯住宅での間取りで気を付けるポイント①

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二世帯住宅での間取りで気を付けるポイント①

二世帯住宅での間取りで気を付けるポイント(1)

 

家を建てることになったら、次に考えるべきは家の間取りです。間取りを後々買えることは難しいので、ここできちんとした設計プランを建てる必要があります。どういった点に気を配るべきなのかを、ここではお伝えします。

 

 

親世帯・子世帯それぞれのライフプランをつくる

 

二世帯住宅は、完全分離型や一部共有型、完全共有型など、大きく3つのタイプに分かれています。敷地状況や建物の広さも考慮して、どのタイプで二世帯住宅を建てるのか決めておかないと親世帯・子世帯で生活イメージにずれが生じてしまいます。このようなずれが後にトラブルの原因となることもあるため注意が必要です。

 

もし、敷地や予算の関係上、建てられる面積が28坪の場合、完全分離型にするとそれぞれの面積は14坪ずつになります。これでは、各居室を広めにしたり、3LDKや4LDKなど多くの間取りを設けることは難しいです。また、同じ14坪でも、家族のライフプランによって間取りの取り方も大きく変わってきますし、希望する二世帯住宅のタイプも違います。

 

「どんなに狭くても完全分離型にしたい」という場合もあるでしょうし、「少しでも各居室を広くするためにLDKを共有にしたい」ということもあるでしょう。

 

家族それぞれでライフプランが違い、それにより希望する住み方も変わってきます。

 

話し合わずに勝手に決めてはいけない
「おそらく、親は狭くても2部屋あれば十分だから、自分たちのスペースを広くしよう」「何でもいいと言うはずだから、LDKを共有にして進めよう」など、親に確認せずに勝手に決めて進めていくことはNGです。どれだけ仲が良い親子であっても、相手の気持ちや考えを尊重することが二世帯住宅を成功させる鍵です。これから毎日生活をしていく大事な家の件を、勝手に決められたら良い気はしません。

 

何度も話し合いをして、お互いのライフプランや考えを尊重しながら一緒に進めていくことが大事です。

 

ライフプランをつくればお互いの考えがわかる
これから何十年と暮らしていく家づくりをするわけですから、お互いの希望する生活や今後の目標を共有する必要があります。これらを共有することで、お互いのことを尊重した生活を送ることが可能です。親世帯・子世帯それぞれでライフプランをつくり、どんな生活をしていきたいのか、今後の方向性を確認し合いましょう。お互いのニーズがわかることで、完全分離型や一部共有型など、適した二世帯住宅タイプも判断がしやすくなります。

 

 

親世帯・子世帯の生活スタイルを確認し合う

 

二世帯住宅をする際、親世帯・子世帯どちらも相手に期待しすぎるのはよくありません。例えば、子世帯が親世帯に対して「子育てを手伝ってくれるだろう」「忙しい場合は家事をサポートしてくれるはず」「きっと子供を預かってくれる」など、確認もせずに期待を持つのは危険です。また、親世帯が子世帯に対して「毎日のように子供や孫と遊べる」「外出や旅行などの機会が増えるはず」「将来は介護等サポートしてくれるはず」など期待を持つこともよくありません。

 

それぞれが確認している内容であればいいですが、そうでない場合は、勝手に期待しすぎてもいいことは少ないでしょう。

 

勝手に期待しているだけなのに、期待通りに事が進まないと落胆したり苛立ったりしますし、そこからまた新しい計画を考え直さないといけません。親子といえども価値観やライフスタイルは違いますので、相手に期待しすぎないようにしましょう。

 

 

お互いのライフスタイルの相違点を認識し合う
仲の良い親子でも価値観やライフスタイルに違いはありますので、どの点が違うのかお互いに相違点を認識し合いましょう。ライフスタイルが違えば、生活空間の配置や暮らし方も大きく違う可能性があります。お互いの相違点を知ることで、間取りプランが決めやすくなります。

 

 

 

家づくりの要望をリストにまとめ整理する

 

新しい二世帯住宅について家族全員で話し合うと、さまざまな要望が出てくるものです。そのため、上手くまとまらないこともあるでしょう。そんなときは、今住んでいる家をヒントにしたり、住宅展示場やモデルルームを見学するのも1つの方法です。そうすることで、どんな家に住みたいのか具体的にイメージを持つことができます。

 

特に、今住んでいる家の良い点・悪い点などは非常に参考になるはずです。住宅展示場やモデルルームなどの華やかさも大事ですが、華やかさはなくても毎日快適に暮らせるかどうかが重要になります。

 

 

要望をまとめる際のポイント
家づくりの要望をまとめる際は、以下の内容についても意見を出し合い整理しましょう。

 

  • 建築予算
  • 建物の構造
  • 入居希望日

 

また、家の内部に関する要望は、以下のように細かい部分まで意見を出してまとめるようにしましょう。

 

  • リビング:広さ、日当たり、風通し、眺望、照明、動線、家具・家電の配置
  • ダイニング:キッチンとのつながり、家具・家電の配置
  • キッチン:設備、動線、照明、家具・家電の配置
  • 各居室:広さ、日当たり、収納スペース、コンセント、家具・家電の配置
  • 階段:階段の位置、幅、手すり、照明、勾配
  • 廊下:幅、長さ、手すり、照明
  • 玄関:広さ、明るさ、材質、下駄箱スペース、位置
  • 浴室・洗面所:広さ、雰囲気、設備

 

上記のように、できるだけ細かい部分まで要望を出し合って整理していきます。そうすることで、家族全員が各部分のイメージを具体的に持つことができ、完成後に「●●とは思っていなかった」と後悔する可能性を少なくできます。

 

そして、これらの要望には必ず優先順位をつけるようにしましょう。多くの要望が出てくると思いますが、よほど敷地や資金に余裕がない限り、すべての要望を実現することはできません。そのため、要望には優先順位をつけておくことが大事です。家族で話し合い優先順位をつけないでいると、「●●は反映させてほしかった」など、後々トラブルの原因になることもあるため注意しましょう。

 

3タイプの二世帯住宅

 

これまで紹介したとおり、二世帯住宅には完全分離型、一部共有型、完全共有型の3タイプがあります。それぞれでメリット・デメリットが異なるため、どちらも把握したうえで自分たちに合ったタイプの家づくりを目指すようにしましょう。

 

●完全分離型
完全分離型の二世帯住宅は、上下または左右で親世帯・子世帯が分かれます。どちらも区分所有で登記するため、水道光熱費だけでなく固定資産税などの税金も別々です。家は上下・左右など非常に近い位置関係ではありますが、完全に分離しているためお互いのプライバシーも守られます。

 

左右に分かれる場合は、上下階の音が聞こえる心配がないため、小さい子供が走り回っても親世帯に迷惑をかけることはありません。その代わり、左右にそれぞれのスペースをつくるため、敷地面積・建物面積が広くなくてはなりません。

 

上下に分かれる場合は、上下階の音への配慮が必要になります。ただし、左右の場合と違い、階段が1つで良いためスペースの有効活用が可能です。

 

完全分離型になると、それぞれに光熱費などのコストがかかるため、二世帯住宅としてのメリットは距離的なものがメインです。

 

●一部共有型
一部共有型の二世帯住宅は、玄関やLDKなど、一部分を共有して生活するタイプです。一部共有型の二世帯住宅にする場合は、事前にしっかりと話し合わないと、中途半端な間取りになる可能性があります。使い勝手の悪い間取りになってしまったら、快適な生活ができないかもしれませんし、将来売却にも困るかもしれません。

 

ただし、共有する部分はあくまでも一部分なので、完全共有型よりもプライバシーを守ることができます。

 

●完全共有型
完全共有型の二世帯住宅は、親世帯・子世帯で同じスペースで一緒に生活をするタイプです。キッチンや浴室、トイレ、LDKなど、完全に共有するため、完全分離型や一部共有型と比べると建築費用を軽減できる可能性があります。また、毎日賑やかな雰囲気の中で暮らすことが可能です。分離型のように、親世帯・子世帯それぞれで家具・家電をすべて用意する必要もありませんし、光熱費も節約ができます。

 

ただし、各居室はあるものの、親世帯・子世帯で顔を合わせることがあたりまえになり、お互いプライバシーの確保が難しくなります。

 

このように、二世帯住宅の3タイプは、それぞれで特徴が異なりますので、自分たちに合ったタイプを選ぶことが重要です。お互いのライフスタイルやライフプランを尊重し、しっかりと話し合ったうえで決めるようにしてください。

 

効果的な部屋の配置を決めるのにゾーニングは有効

 

ゾーニングとは、プライベートゾーンやパブリックゾーン、親世帯ゾーン、子世帯ゾーンなど、各ゾーンを分けて配置をシミュレーションし、大枠のイメージを掴むものです。細かい間取りプランを決める前におこない、家族が過しやすい間取りを考えやすくします。

 

●親世帯・子世帯の生活に合わせたゾーニング
二世帯住宅のゾーニングをする場合は、親世帯・子世帯それぞれの個別ゾーンから考えるのではなく、共有ゾーンから考えていきます。その次に、お互いのライフスタイルを考慮して各ゾーンを配置していきます。ただし、各ゾーンを配置した後は、動線に問題がないか、生活はしやすい配置かなど、確認するようにしましょう。毎日暮らす家なので、動線が悪いだけでもストレスが溜まるものです。

 

●敷地状況から考えてゾーニングをする
親世帯・子世帯の生活に合わせたゾーニングから考えるだけでなく、敷地状況から考えるゾーニングも有効です。敷地状況や近隣状況、道路の方位などからゾーニングのシミュレーションをしてみましょう。敷地状況などに対してどのように配置をすると生活がしやすいのか、一つひとつ考えていきます。例えば、「近くに高層マンションが建っていて日当たりがあまりよくないためリビングは2階につくろう」「南側に道路があるのでリビングや居室、浴室の位置を考えよう」などです。生活スタイルから考えるゾーニングではなく、敷地状況等からシミュレーションをすることで見えてくるものもあります。

 

●使い勝手の良い家事動線
これから何十年と毎日生活をしていくわけなので、家事動線は非常に重要です。動線が効率的でないと生活がしづらいですし、変にストレスが溜まって家庭内の不協和音の原因になることもあります。日々の洗濯や掃除、調理など、どのような流れになるのか、どんな流れであればスムーズなのか、細かくシミュレーションをしてください。特に、家にいる時間が長い、親世帯や配偶者には大事な問題です。また、効率的な動線、使い勝手の良い環境づくりのために、キッチンスペースの広さや高さ、設備なども考えていく必要があります。

 

 

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